ムクロジ 【木患子】 ムクロジ科ムクロジ属 学名:Sapindus mukurossi
原産・分布 本州(中部以西)、四国、九州、沖縄、アジア東南部、インド
丘陵、低山に自生する落葉高木で有毒植物。公園にも植採されている。用途:庭木、器具材。
日当りがよく湿りけの多い山中に生える。寺社あるいは屋敷林に植えることも多い。
樹皮は灰褐色で平滑。老木になると不規則に剥がれる。羽状複葉の木の多くは、枝分かれが少なく、一年枝が太い。春先の新芽がかわいい。
葉は大きな偶数羽状複葉で、互生する。小葉は4〜8対あり、広披針形で革質。左右がややずれて対生する。縁は全縁で大きく波うつ。秋には黄葉する。鮮やかな黄色になる。
11月には実が黄色く熟す。果実は約2cmの球形で、中に黒い種子が1個ある。冬に、ムクロジの木の下を歩くと、落ちた実がたくさん見つかる。
果皮はサポニンを含むため、かつては石鹸の代用とされた。中の黒い種子は数珠や、羽根突きの玉に用いられた。
★毒★果皮に配糖体ムクロジサポニンがある(胃腸障害、下痢)。 ★薬効★去痰(生薬名「延命皮」果皮を日干し乾燥させたもの)。現在は用いられない。
本来、漢名の音読みだが、同科のモクゲンジの漢名「木欒子」と、本種の漢名「木患子」を取り違えた結果の和名。
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